中国茶と中国茶よもやま話
中国から見た中国と日本の違い

中国よもやま話

中国料理の「全体食」という考え方

 肉を食べるとき注意したいことがあります。それは「全体食」ということです。

「えっ、牛や豚を丸ごと1匹食べるの?そんなこと無理よ」とおっしゃるかもしれません。もちろんそうです。何百キロもするものを一度に食べられるわけがありません。そういう意味ではないのです。肉だけではなく、内臓など他の部分もバランスよく食べるということなのです。

 中国料理には肉を使った料理が豊富にありますが、欧米のように肉食が原因で不健康になる人は少ないのです。

これは「全体食」のおかげです。砂肝やタン、ハツ、胃袋を食べることはもちろん、場合によっては血を飲んだり、皮やしっぽも食べてしまいます。「中国人は4本足のものはテーブル以外何でも食べる」というオーバーな表現がありますね。

 これはただ中国人が食いしん坊ということを現しているのではなく、この「全体食」の考えの一端を示しています。

 中国ではこういう食べ方の歴史が連綿と続いているといえます。

それに比べて日本はどうでしょう。日本で一般的に肉食が始まったのは、たかだか明治以降、百年と少しのことです。肉食の歴史は大変浅いのです。今でも町の肉屋さんに行くと、きれいに切った切り身がショーウインドーに並んでいますが、レバーなどの内臓類は隅っこに少しあるだけ。

 肉食文化がまだまだかたよっているのです。内臓は確かに独特のくさみがある部分もあります。しかし、料理法次第で、臭みを独特のおいしさに変える事が出来ます。

中国料理では、にんにくや葱、しょうがなどの香味野菜を上手に使って、素材のおいしさを引き出しています。肉食文化の歴史を持たない日本人もこんな知恵に学ぶことで「全体食」に近づくことが出来るのです。

 宗教上や健康上の信条からベジタリアン、つまり菜食主義者と名乗る人も、欧米などでは増えているようです。こういった立場から見ると、肉食は諸悪の根源に映るのかもしれませんが、肉食そのものを悪いとみなすのではなく、正しい知識をもって食べる量や食べ方をコントロールすることが大切なのです。

(2007年4月25日 読売新聞)より

やはり何事もバランスが大事ということですね。

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